【肩に槍が突き刺さったような痛みを感じる線維筋痛症の女性へのヒーリング⑰】 

「奇跡です」



頸椎が自然と整列されたことを
そうメールで表現していた。

奇跡は、そうそう買えない。



次の日、Cさんは
そのまま笑顔だった。

昨日の喜びそのままに、
話を振ると、また興奮が溢れてきた。



こういう記憶は、何度でも
呼び起こしてあげたい。

そして、一緒に共有する。



病気の改善には、
同意者が必要だ。



このときのヒーリングは
勇気さんが担当した。



現場に登場した勇気さんは、
すでにミツさんとの打ち合わせを終えていた。

治療内容は、すべて
決まっていたようだ。



勇気さんを横を通り過ぎるとき、
よく見間違えるときがある。

ミツさんと見間違えるときがある。



「よく似ていますよね」



Cさんがそう言ったか曖昧だが、
たしかそう言った。

よく言う人がいる。



そして、ヒーリング技術も
ミツさんと重ね合わせるように

共通点もたくさんあるようだ。



また、感じ方にも相性があるといい
場合によっては勇気さんが指名される。

目には見えない存在が、
指名をするという。



ここは、勇気さんにやってもらおうと。



その技術は超高度で、ミツさんも
唯一ヒーリング会開催の許可を出した。



今回は、Cさんのヒーリング。

その役割を担った勇気さんは、
Cさんの痛みをさらに緩和していった。

Cさんも、ミツさん以外にこれができるのかと
さすがに驚いていた。



そして、それから1時間ほど空けて、
次にミツさんがヒーリング。



いつものように現場に立ち会うと、
外に出るようにと言われた。



現場にいたヒーラーたちは
ミツさんとCさんを残してすぐに外に出た。

その意味は、だいたい分かるから。



2人以外誰もいなくなるので
こういうときは、公式記録が残らない。



そして、不思議なことがある。

それは、記憶にも残らない
ことがあるということ。



1時間ほど経ってミツさんに呼ばれると、
Cさんの見送りだった。



「前里先生と、こんなに話ができて
 本当によかったです」



Cさんは、笑顔だった。



いえいえ、という表情で
ミツさんはいつものように控えめだった。

そして、ミツさんの
タイムリミットも迫っていた。



次の日は、ミツさんは
すでに東京にはいないと

その場でCさんに告げた。



「そうですか!」



何の問題もなく笑顔で、
Cさんは東京本社を後にした。



その日の夜、Cさんと
電話で話した。

すると、予想が的中した。



「今日も録音していたはずなんですが、
 なぜか録音できていなかったんです」



では、どんな話をしたんですか?

そう聞くと、いまいち
思い出せないという。

ただ、面白かったし、
本当にいい時間だったと。



1つだけ、話した内容を話していたが、
あれだけ話して、1つだけ。

不思議だが、
こういうことは、よくある。



でも、決まっていることもある。



忘れた方がよかっただけ。

これから変化をしていくのに、
記憶はなくても問題はない。

訪れた癒しがCさんを変えたなら、
記憶はなくても問題はない。



変化と記憶は、
共存しないのかもしれない。

そういう現象だった。